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出会った馬たちが、人生を変えてくれた。 by ぱっちさん



「withuma.」vol.15 ぱっちさん



Profile

ハンドルネーム:ぱっちさん

年齢:58歳

居住地:北海道


 

第15回は、北海道にお住まいの、ぱっちさん、会社員の女性の方です! いったいどのような「withuma.」を送っていらっしゃるのでしょうか?

 


ぱっちさんの「withuma.」



馬との出会いは5歳の頃にさかのぼります。

遊園地でポニーに乗った時が初めてなので、そこから数えると、馬歴は53年になりますね。


馬上から見た景色や馬の匂い、鬣(たてがみ)の色まで鮮明に覚えています。

当時も、心が躍る不思議な感覚がありました。


私の馬との関わり方は、競馬観戦に始まり、乗馬、牧場・乗馬クラブでのパート・ボランティア、引退馬関係の仕事などがあります。


応援している牧場を訪問した際に紹介をされた、クラブ(一口馬主)の馬に出資したことが転機になり、その馬との出会いが、結婚相手や、将来の引退馬支援活動へと結びつくことになりました。

 

小さい頃に馬上から見た景色は、非日常的であり、とても印象深いですよね!


人生のターニングポイントには必ず馬がいる。

馬との深い関わりを感じます。

 

ぱっちさんの「Loveuma.」



私の好きな馬ですが、関わっている馬たちはどの馬も平等にかわいいです。

順位はつけられませんね(笑)


私にとって馬は、見るだけで心が躍る、そんな愛おしい存在です。


今後馬について知りたい事としては、馬ともっと信頼関係を築く技術や、馬を癒すマッサージなどを覚えたいです。


それから、鹿児島のホーストラストはお気に入りの場所のひとつです。 広大な大地で過ごす馬との時間は、至福のときですね。

 

鹿児島のホーストラストは私も行きましたが、とっても素敵なところでした。


広い放牧地で、馬たちが自由に過ごしている姿は、日頃の雑念を忘れさせてくれますよね。

 

引退馬問題について



普段は、引退馬支援団体で働いています。

また、個人的に会員として支援している団体も複数あります。


引退馬問題の解決については、一人ひとりが自分にできることをしたら、少なくても今の状態は改善に向かうと思っています。


昔、引き取りたかったトウショウボーイ産駒の馬がいました。

応援していた牧場の産駒で、会社員時代は、出走時には必ず競馬場に駆けつけてました。

のちに当時働いていた乗馬クラブのオーナーに、トウショウボーイ産駒のその馬をクラブで引き取れないか訊いたところ、OKをもらったのですが、いざ引き取ろうとした時にはすでに遅く、間に合いませんでした。


到底一頭を自分が持てるとは思っていなかったのもありますが、その後の私は大好きだった馬を助けられなかった分、ほかの馬のために尽くしたいと、考え方を切り替えました。


たまたま関わったマイネルスティングもそんな一頭でした。

仕事で馬主さんの繋養をサポートしていたのですが、やむを得ない事情で手放さざるを得なくなり、安楽死を頼まれました。

悩みながらも、周囲の引退馬支援をしている方たちに相談し、背中を押してもらう形で「マイネルスティングの会」を立ち上げました。


スティングは、人の気持ちや場の空気を読んで行動するとても賢い馬でした。

会員さんが集まるツアーでは、一人一人に均等に挨拶して回ったり、優しく接してくれたりするような馬でした。


写真は、疝痛で手術室に入るスティングです。

残念ながら開腹してそのまま安楽死になりました。

スティングにはたくさんのことを教わりましたし、感謝しています。

 

辛い経験を通して、他の馬たちの為に尽くしたいと行動されているぱっちさんの行動が、とても心に響きました。


出会った一頭一頭の馬に、真摯に向き合う姿勢は素晴らしいと思います。

 

 

今回は、ある馬との出会いによって、その後の人生、考え方などを大きく左右されることとなった、ぱっちさんの「withuma.」を伺いました!

毎週定期更新してまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!


 

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皆さまからのご応募をお待ちしております!!


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協力:ぱっちさん 取材・文:片川 晴喜 編集:平本 淳也 著作:Creem Pan

 


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1 Comment


HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
Sep 09, 2022

JRA「ヒーロー列伝」コレクションの中で、最も好きなのは「君は、ヒカリデユール」。

「いつか。いつか。父の名でここへ帰ってこい。」というサブキャッチが添えられています。

生産者の思い、ファンの思いが切ないほどに込められた言葉だと思います。

引退競走馬のうち、牡馬が生産地に戻って天寿を全うする例はほとんどありません。

そんな中で、「おかえり」と迎えてあげることができた一頭は、どれだけ貴重な存在であることか。

ぱっちさんのおかげで、マイネルスティング号がそのような一頭であったと知ることができました。ありがとうございます。

かつて誰かに生涯に渡る存在価値を認められ、愛されて暮らした馬がいたという事実を知るだけで、不思議に満ち足りた気持ちになります。

「風になって」という墓碑銘も、「日高一有名な名も無い馬」という愛称も、新たに私の一部になりました。「おかえり」と言ってあげられる子をまた一頭増やせるように、マイネルスティング、私たちを見守っていてください。


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