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ネコパンチに一目散で駆け寄るメイショウドトウ🐴🐈はしゃぐドットさんの様子をお届け🎥🥳


 

北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。

そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、

馬ときどき猫な日々を綴ります。

 


相変わらずドットさん(メイショウドトウ)はネコパンチが放牧地に出てくるのを待ち、見守る日々が続いている。1日だけネコパンチが先に放牧に向かい、あとからドットさんが放牧地に出たことがあった。どんなことになるだろうと様子を眺めていると、放牧地に入ったドットさんはネコパンチの方に一目散に駈けてきた。それほどネコパンチが心配だったのか、近くに行きたかったのかは定かではないが、走ってくる姿は今年28歳になる馬とは思えないくらい無邪気で可愛いかった。その後もドットさんはテンション高めで、少しの間はしゃいでいた。


ネコパンチの放牧地にむかって駈けてくるドットさん


はしゃぐドットさん


今シーズンは暖冬と言われている。確かに雪は少なく感じる。年が明けてから日中もプラス気温の日が多い。馬を飼養している牧場は、雪がある程度積もってくれた方が良い。雪が積もらないとこちこちに硬くなった地面の上を馬は動かねばならず、歩きづらいし蹄を痛めることもあるからだ。けれども雪が適度に積もれば雪がクッションになり、馬は硬い地面を歩かなくて済み、放牧地内を動きやすくなる。なので牧場は適度な積雪を待ち望んでいるのだ。しかしこの時期に1番困るのが雨だ。雨が降って積もった雪が溶け、翌朝冷え込むと地面がツルツルになる。特に車が通る場所はまるでスケートリンクだ。


放牧地に向かう下り道がツルツルに


ノーザンレイクは厩舎から下ったところに放牧地がある。雨が上から下に流れるので余計に敷地内の道が凍結する。年明けは1月5日に雨が降り、翌日広範囲に渡ってスケートリンクのようになった。ドットさんやネコパンチの放牧地は女子チームよりも遠くにあり曳いて歩く距離が長い。対策はしてみたが安全を確保できないと判断して、この日は放牧を中止した。

 

翌日は放牧できるように、融雪剤と滑り止めの砂などを買い足し、柔らかくなった氷を砕く作業をした。厩舎裏に住まいがあるのだが、そこの道は厩舎の陰になっていて、こちらも見事なスケートリンクが出来上がっていた。馬が通る道は川越に任せて、人間が転んで怪我をしないように厩舎裏の道の砕氷作業は私がした。川越に比べると労働量は少なかったが、さすがにグッタリ。冬はこのように放牧前や前日夕方に、ひと手間かかる。年々体力は衰えていくのは確実なのでもっと効率良くできないかな〜と思うのだが、毎冬、こんなことを繰り返している。


厩舎裏はもっとツルツル


こんな感じに砕氷


本日(1月9日)もドットさんはネコパンチを追いかけていました。

右側に見える地面が剥き出しの場所が砕氷したり雪かきしたりして作った馬の通り道。


何だか愚痴みたいになってしまい、申し訳ない。だが手をかけるところはもちろんかけるが、実際に牧場の運営に関わってみて作業の効率化も大事だと最近つくづく思う。課題がまた1つ増えた。


女子チームは食欲旺盛で元気一杯❗


だらけるメト


絡まり合うチビたん&ふくちゃん(福豆)

 

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【ご寄付について】


ノーザンレイクでは運営資金のご寄付を受け付けております。

寄付口座開設の経緯につきましては、以下の記事をご確認ください。 https://www.loveuma.jp/post/nld_221004


 


 

協力:ノーザンレイク・認定NPO法人 引退馬協会

文:佐々木 祥恵

編集:片川 晴喜

著作:Creem Pan

 


2件のコメント


>放牧地に入ったドットさんはネコパンチの方に一目散に駈けてきた。

>それほどネコパンチが心配だったのか、近くに行きたかったのかは定かではないが


ネコパンチは時々、キリちゃんたちのいる放牧地の方をじっと見物していますよね?

だから、ドトウにすれば、軽いライバル意識の発露なのかもしれません。

ギャラリー(女子チーム)の前ではいくつになってもカッコよくありたいとか? 🤭

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>放牧地に向かう下り道がツルツルに

>厩舎裏はもっとツルツル


スイスはサンモリッツに「ホワイトターフ」と呼ばれる冬季限定の氷上競馬がありまして。

凍結した湖面に圧縮雪のクッションを敷いて、特別なスパイク鉄をはいた馬が走るのです。

🏇🏾☃️❄️✨

通常の平地競走のほか、トロッティング(繋駕競走)、シーイェリング(英語発音はスキージョーリング)の計3種目があり、雪煙をあげて疾走するサラブレッドには、たてがみに草いきれの香る夏競馬とはまた違う神がかった美しさがあります。


しかしドットさん。

あなたは神がからなくてもいいんだよ。

雪に浮かれてはしゃぐ28歳の勇姿は、それだけで十分尊く美しい。でも、スパイク付きの靴をはいてるわけじゃないことを絶対に忘れてはいけません。凍った道は決して歩かないでください。(🐴「走るのはいいのか❓」 😾「ダメなものはダメにゃの❗️」)


砕氷・雪かき作業は正真正銘の重労働。マイナス30度になった年のドイツで経験しました。

水道管が破裂して近くの泉まで水汲みに行くのが命がけ。表面の氷を割って湧き水を汲んで戻ってくるのがまた命がけ。

1メートル近く積もった雪の中、シャベルで道を作りながらジリジリと進むのですが、日照時間の短い季節ゆえ午後4時にはもう暗くなる。いつ遭難してもおかしくないと思いました。(私が開拓した道を通って迎えに来たマラミュートらは遊ぶばかりで全然救助犬にならない)


ノーザンレイクでも、中の人のご苦労は如何ばかりかとお察しします。

「もっと効率良く」氷雪に立ち向かえる方法を、私も考えてみましょう。🤔

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