波乱万丈の2022年❗️ノーザンレイクニュース📰ベスト10を一挙にご紹介✨
北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。
そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、
馬ときどき猫な日々を綴ります。
2022年も残り数日。振り返ると悲喜こもごも、いろいろなことがあった。そんな2022年のノーザンレイク10大ニュースをお届けする。順位はつけがたいので、多少前後することもあるが時系列で発表する。
NEWS.01「チビ、現る」
4月6日、外出先から車で戻ってきて駐車スペースに入れようとしたその目線の先に黒っぽい小さな猫がいた。車から降りた私が近づくと猫は逃げた。だが遠くには行かずこちらの様子を窺っている。ご飯で釣ろうと思い、ちゅーるを持ってジワジワ接近。猫の方に手を伸ばしてちゅーるを差し出すと、食べた。よほどお腹から空いていたのだろう。むさぼるように食べている。ちゅーるを何本か食べ終わるとどこかに姿を消したが、翌日再び現れ、またちゅーるを食べた。以来猫はノーザンレイクに棲みついた。小さかったので川越がチビと呼び始めた。それが自然と名前となり、正式な仲間となった。(いずれチビとの出会いの詳細は、ダイアリーに記す予定)
突然現れたチビはちゅーるに味をしめたのか、翌日もまた姿を現した
NEWS.02「メトがドトウに乗る」
5月3日、夜飼い中に突如メトがメイショウドトウの背中に乗った。メトは初めて馬の背中に乗ったとは思えないほど、くつろいでいた。この様子をTwitterにあげると、ものすごい再生回数でいいねもたくさんついた。これがバズるというやつかと、通称中の人である私も驚愕した。その後、メトは数回ドトウに乗った。その数回の動画を引退馬協会が上手に編集してくださり、YouTube(引退馬協会)にアップされたがこれも大人気に。馬着を脱ぐ季節になるとメトはドトウに乗らなくなった。Twitterのコメントにもあったが、しがみつける馬着を着ていた方が乗りやすいのかもしれない。
ドトウの背中で余裕の行動をするメト騎手
NEWS.03「ノーザンレイクダイアリー連載開始」
6月のLoveuma.のプレオープン期間から連載が始まったこのダイアリー。いつも締切ギリギリだったり、時には過ぎたりしながら、約半年間何とか続けることができた。ノーザンレイクの貴重な記録になるとともに、皆様に競走や競技、繁殖などから引退した馬たちが余生を送る牧場の現実を知っていただける良い機会になると思う。来年もなるべく締め切りを守って書き記していく所存だ。
ノーザンレイクダイアリ―始動!
NEWS.04「看板が立つ」
開場以来目印となるものがなく、ここが本当にノーザンレイクなのかと来場者を不安にさせることもあったようなので、看板製作を依頼した。看板屋さんが送ってきたデザインに川越が一目惚れ。予算オーバーだったが思い切って立てることにした。このデザインがそのまま名刺やクリアファイルにもなった。
6月22日、念願の看板を設置
NEWS.05「グッズ販売」
ノーザンレイクを応援しようと知人たちが集まって発足した「ノーザンレイク有志の会」。そのメンバーの協力でグッズ製作が始まった。7月にはメンバー手作りの女子チームのたてがみや尻尾の毛(手入れで抜けたもの)を使用したストラップや、前述したクリアファイルの販売を開始。ストラップはあっという間に完売(先日再入荷)。クリアファイルも来場記念にと多くの方に購入していただいた。11月にはノーザンレイク公認のネットショップ「Northernlake 3741」がオープン。続いてLoveuma.とノーザンレイクのコラボグッズも販売が開始され、どちらも売れ行きが好調ということで感謝しかない。
好評のストラップ(再入荷・現地でのみ販売)
タッチノネガイ(右)&タッチデュール親子のジュートバッグ(Northernlake 3741と現地で販売)
芦毛ちゃんとメトがデザインされたグッズ(Loveuma. official shopにて販売中)
NEWS.06「募金箱設置、寄付口座開設」
前出の「ノーザンレイク有志の会」が、募金に積極的ではない私たちのために募金箱を送ってくださった。それがきっかけで募金を始めた。秋には寄付口座も開設し、当ダイアリーを中心に呼びかけたところ、たくさんの方々からご寄付を頂戴して恐縮するとともに、馬も人も快適に過ごせる牧場目指して邁進していきたいという思いを新たにした。そして応援してくださる方々が、SNSを通して楽しんでいただけるよう、毎日画像や動画をアップできればと思っている。見学にいらしてくださった際にも、見学に来て良かったと思っていただける牧場にしていきたい。
NEWS.07「メディア取材相次ぐ」
牧場自体の取材もあったが、7月、8月はほとんどがタイキシャトルの取材だった。5月に取材を受けたのは、朝日新聞。そこから記者とやり取りを重ね、8月5日の夕刊の一面にノーザンレイクが登場した。大手メディアの一面ということもあり、反響も大きかった。7月はグリーンチャンネルの「しょこたんの馬図鑑」で中川翔子さん、8月にはフジテレビの「馬好王国~Umazukingdom~」でDAIGOさんが来場と、有名人もこの牧場に足を踏み入れた。(春にはビタミンSのお兄ちゃんも来場している)。競馬場のターフビジョンで放映用にシャトルの撮影があったのは8月10日。これがメディアで撮影されたシャトルの映像の最後のものとなった。(JRAの公式YouTubeで視聴可能)
8月10日の撮影風景
スポーツ報知用(8月17日掲載)に撮影したシャトルと川越のツーショット(8月15日撮影)
NEWS.08「タイキシャトル、天国へ旅立つ」
8月17日、タイキシャトルが天に召された。プリサイスエンドの時もそうだったが、馬の亡骸を前にしてまず絶望感に襲われる。そして「なぜ?」という思いにしばらくとらわれる。悲しみはその後徐々に訪れた。前の夜のおやつタイムがいつもと変わらなかったので、実感がなかったというのも正直なところだ。夏は体調を崩すこともあったシャトルだが、今年は毛ヅヤと馬体の張りがすこぶる良かった。その美しい姿を取材を通じて画像や映像に残してもらえたことは、本当に良かったと思う。そして取材のすべてを滞りなくこなして空に駆け上がっていったシャトルは、改めて名馬だったと実感するとともに、短い間にたくさんの思い出を遺してくれてありがとうの気持ちでいっぱいだ。
お花でいっぱいになったシャトルの馬房
NEWS.09「メイショウドトウ、netkeiba.comでインスタライブ!」
11月10日、netkeiba.comのInstagramにおいて、ドトウのインスタライブを行った。平日の夕方にもかかわらず、視聴者も多く、ドトウの人気は凄いと再認識した。冒頭から川越がドトウを手入れするシーンが続くのだが、netkeiba.comのInstagramにアーカイブ(サムネイル画像はメト)があるので、プロのグルーミング技術をご覧いただけると嬉しい。こちらからのリクエストで、女子チームも1頭1頭紹介してもらえたのも良かった。残念なのはメトがライブを終えてから姿を現したことだ。よってメトはサムネイル画像のみの登場となっている。
NEWS.10「シャトル&メトがカレンダーの表紙に」
8月に取材に来場したスポーツ報知の坂本記者が撮影したタイキシャトルとメトの写真が、スポーツ報知の2023年度版競馬カレンダーの表紙を飾った。こちらもSNSに投稿するとものすごい反響だった。(使用された写真は8月8日撮影なのでシャトルが亡くなる9日前のもの)
シャトル&メト 良い味出してます
番外編
大雪に見舞われ、除雪のためトラクターが何度も出動。牧場前でスタックする車も…
1月、2月は新冠にしては雪が多く、4、5回除雪のためにトラクターが出動した。牧場前でゴミ収集車がスタックして救出を試みるも、我が家のトラクターの馬力が足りずに断念。業者の大きな重機がやってきて救出されていた。
トラクターの初回出動は1月12日
振り返ると様々な出来事があった。来年はどんな項目が10大ニュースに上がるのか。面白かったり、幸せな気分になれるニュースが多い年になるようにと願っている。
6月から始まった拙いダイアリーをお読みいただき、ありがとうございます。来年もどうぞよろしくお願い致します。良いお年をお迎えください!
(つづく)
クリスマスドネーションのお知らせ
ノーザンレイクでは、12月21日から12月30日までの10日間、クリスマスドネーションと題して寄付を募ります。このドネーションで集まったご寄付は、主に今回の記事に記した内容に使用させていただき、余剰分は来年予定している牧柵や暗渠工事に回させてもらう予定だ。
(なおクリスマスドネーションも、通常のご寄付と同じ口座へ)
なおクリスマスドネーションに参加していただいた方の中から抽選で5名様に、ノーザンレイクからお礼を兼ねたお年賀状をお送り致しますので、ご希望の方はメールでお知らせください。
振込先とメールアドレスは、このページ下部の【ご寄付について】をご確認ください。
Loveuma.のオフィシャルグッズを販売するオンラインショップをオープンしています。
ノーザンレイクダイアリーでお馴染みの、メトと芦毛ちゃんをモチーフにしたデザインのグッズも販売中!
梱包・配送・原価設定は全てSUZURIが行っており、全商品共通で1アイテムの購入につき1,000円の収益が発生いたします。Loveuma.は、その収益の100%を、引退馬支援に活用させていただきます。(詳細は各アイテムの概要欄をご確認ください)
身につけることで、周囲の人に引退馬問題について知ってもらえるキッカケが生まれるかも…?
より多くの方が気軽に参加できる、グッズの購買による『引退馬支援』というカタチをLoveuma.にて展開していきます。デザインはこれからも追加されていくので、お楽しみに!
【ご寄付について】
ノーザンレイクでは運営資金のご寄付を受け付けております。
ご寄付につきましては、定期的に収支報告を致します。
馬と人が快適に過ごせる牧場を目指していきますので、今後ともよろしくお願い致します。
また口座振込でご寄付いただきました方々にお礼のメールを差し上げたいと思っております。
可能であれば、寄付された旨を下記アドレスまでお知らせいただけますと幸いです。
寄付口座
苫小牧信用金庫
新冠支店
普通 1510035
川越 靖幸(カワゴエ ヤスユキ)
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協力:ノーザンレイク・認定NPO法人 引退馬協会
文:佐々木 祥恵
編集:平林 健一
著作:Creem Pan
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
実は私も、以前に間違って釣具の方のNorthern Lakeに迷い込んだことがあります。
でも、あちらがオリジナルなんですよね。
更新日付が古いことなどから休業中かなと察しはついたものの、宝石のようにきれいなルアーやおしゃれなロゴのオリジナルスプールなどに目を奪われて、つい長居してしまいました。
その後も時々訪問して、写真を眺めたりブログも読ませていただいたりしました。
馬体のお手入れをめぐるキリシマノホシ&キリシマノデシの涙ぐましい師弟関係に感動!
『Northern Lake(ノーザンレイク)とは?』という紹介文でこの名称の由来を語る運営者(川越さん)の、万物との誠実な向き合い方に共感!.....などなど、牧場NLのルーツとも言えるオリジナルサイトならではの発見が多々あり、この時代に培われた美意識や自然観や生き物の尊厳を思いやる心が、そのまま現在のノーザンレイクへとつながって行ったんだなあと感慨を深くしました。
しかし、トラウトフィッシングが趣味で馬を飼っていて、弟子ばかりに任せておけなくて自ら藁まみれになって手入れや飼付けに精を出す....って、まるでスコットランドやアイルランドの地主さんの暮らしのようです。
ドトウも折に触れ、「ボクの郷里にもあなたみたいなひと、いましたよ」と思いながら川越さんを眺めているんじゃないでしょうか? 🐴☺️
"ここが本当にノーザンレイクなのかと来場者を不安にさせる"
ところで、ツイッターbio欄のリンクは、あのままでいくのですか?
公式サイトだと思って踏んだら、釣りのサイトだったので混乱しました。
個人・組織を問わず、引退馬を大切に繋養してくださる牧場さんには感謝しかありません。
中でもノーザンレイクは、SNSプラスこのダイアリーを通じて、本当に特別な存在になりました。
今の殺伐な世界にノーザンレイクのような場所があると思うだけで元気が出ます。馬がいて、猫がいて、彼らを守る人がいて。彼らと苦楽を分かち合い、彼らのために涙する人がいて。
タイキシャトルが最晩年をここで過ごせたことは、この上なく幸せな巡り合わせだったと思います。
労働と執筆の両立は時間的・体力的にキビしいかもしれませんが、無理のない範囲でダイアリーの連載を続けていただければ嬉しいです。(〆切破り、許す👌)
来る年がノーザンレイクにとって幸多き一年になりますように!🎍☺️
ノーザンレイクにとって今年は出会いと別れの年だったな…と思いました。(ブログ開設&チビ加入、シャトじいじの死去…)
寒い時期になると動物も人間も体調を崩しやすいので無理しないように活動して、来年も新たな出会いに期待しています!
今年もお疲れ様でした👋
ドットさんの上にメトさんが乗って盛り上がったのがついこの前の気がするけど、
馬着を脱いで、新緑が映えて、木々が色づき、また雪景色になって
確実に1年の月日を過ごしているんだな~と実感。
シャトじいじが天に召されるという大きな出来事があったけど、
それでも人馬共に同じ時を重ね2022年を終えようとしているのですね。
新たな”希望の種”を蒔いた今年、
来年はさらなる飛躍の年となることを願っております。