メトを愛でる“芦毛ちゃん”。実はその呼び名には少し複雑な事情が…
北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。
そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、
馬ときどき猫な日々を綴ります。
グッズ開発が進んでいる。試作品がいくつかできてきた。まだテコ入れが必要なものもあるが、まずは見学の方に少しずつ販売を始めた。
開発に協力してくれているのは、「ノーザンレイク有志の会」の方々だ。以前から交流があり、何事にももどかしい私達を応援してくれていた。グッズには、タッチノネガイやタッチデュールの画像やイラストを使用させていただくため、2頭のオーナーの許可を得て、時にはアドバイスを仰ぎながら進行している。
以前もお伝えしたが、「ノーザンレイク有志の会」が送ってくれた募金箱も見学日に設置をしている。それを知った方々から、口座振込で寄付をしたいというお問い合わせがあり、このたび寄付専用口座を開いた。寄付金については、牧場敷地内の修繕や環境整備、防犯カメラの設置ほか、馬が安全快適に過ごすために使わせていただき、収支報告も定期的に行う予定だ。
試作のエコバッグ、巾着、絵葉書
「ノーザンレイク有志の会」から贈られた募金箱
ここで牧場の内情を少しお話させていただく。現在5頭の馬がおり、キリシマノホシと芦毛ちゃん以外は、オーナーからの預託馬だ。つまり2頭預託料の入っていない馬がいることになる。
メトを愛でる芦毛ちゃんとこちらにやって来たキリシマノホシ
競馬の世界での仕事が長かった当牧場代表の川越は、開場当初は繁殖も手掛けて生産馬を走らせたいという夢もあった。だが生まれてきた馬たちの命への責任を考え、生産には手を出さないと決めた。
芦毛ちゃんの話があったのは、まだ茨城にいる頃だった。川越が生産をやりたいと知っていた牧場勤務の知人から「オーナーが手放す繁殖牝馬がいるのですがどうですか?」と打診されたのだ。新冠に移動して、キリシマ1頭で放牧するより友達がいた方が良いとも思ったので、その馬を引き取ることにした。ただその後、オーナーから「無償譲渡するが、繁殖には使用しないでほしい」という条件がついた。預託料が入らない馬がいるのは経営を圧迫することはわかっていたが、一度は引き取ると決断したわけだし、これも縁なのだろうとキリシマの友達として受け入れることにした。こうした少し複雑な事情があったため、馬名は非公表とし、芦毛ちゃんと呼んでいる。
ノーザンレイクに到着した日(2020年7月15日)の芦毛ちゃん
だが昨年から飼料や燃料、電気代等の高騰で、牧場経営は厳しい状況だ。預託の問い合わせは何件かあったが、条件が折り合わずなかなか決まらない。そんなこともあって、グッズ販売、寄付口座開設に踏み切った。馬たちのためにも何とか軌道に乗せなければならないと、応援してくださる方と知恵を絞りながら収入アップを目指している。
また芦毛ちゃんを支援してくださる会員や、ノーザンレイク自体を支援してくださる会員を募ることも検討中だ。芦毛ちゃんやノーザンレイクの支援会員には、会員用の見学日を設けるなど特典をつけることも考えている。
メトの視線の先には、牧柵整備をしたい放牧地が広がる
女子チームを早く整備した広い放牧地に放したい
グッズ開発や会員制度など、ご意見、ご要望があればコメント欄にいただけると幸いだ。
寄付口座
苫小牧信用金庫
新冠支店
普通 1510035
川越 靖幸(カワゴエ ヤスユキ)
(つづく)
【Loveuma.運営からの特別企画】 ノーザンレイクさんからクリアファイルのプレゼント!
日頃の感謝を込めて特別に、ノーザンレイクさんから計3名様に、オリジナルグッズのクリアファイルをプレゼント!
先週のノーザンレイクダイアリーでは多くの方が会員登録、コメントをつけてくださいました。ありがとうございます!
全42コメントの中から、Loveuma.運営にて抽選を行い、当選者を決定いたしました!
当選したのはこの3名様!
・AZ-Kiss ♡ さん
・t@1 さん
・なっちょ さん
おめでとうございます!当選した会員様には後日Loveuma.運営より、当選メールをお送りいたしますので、商品発送の必要情報をご返信ください。
あわせて読みたい
協力:ノーザンレイク・認定NPO法人 引退馬協会
文:佐々木 祥恵
編集:平林 健一
著作:Creem Pan
〔トートバッグのデザインについての希望〕
セミフォーマルな場所へサブバッグやインナーバッグとして持って行きたい場合があるので、黒やミッドナイトブルーの地にノーザンレイクのロゴ(2頭の白馬のシルエットと名称)のみを白抜きしたシックなデザインのものも作っていただけると嬉しいです。
(クリアファイルのデザインをそのままバッグにして持ち手を付けたような感じで)
クリスマスやバレンタイン向けの「季節モノ」に、レッドの地に白いロゴでもステキ。(フンパツして白地にゴールドのロゴとか? 数量限定で争奪戦必至ですね!)
>季節に応じたドネーションを企画したほうが
同感です。😊👏👏🏻👏🏼👏🏽👏🏾👏🏿
競馬だって、季節感豊かなレース名がついていることで趣が深くなり愛着が増したりします。
かと言って、「桜ドネーション」「皐月ドネーション」「菊花ドネーション」等々のクラシック・ドネーションがビッシリ確立されてもちょっと困るんですが…(最も困るのは10月の「毎日ドネーション」)
クラウドファンディングで募っても個人で募っても、規定額を超える寄付金が課税対象になる(個人寄付は贈与税、法人からなら所得税)ことは同じなので、このさい個人事業主としてオールインのドネーションを企画された方がいいのではないかと愚考いたします。
メリットがあるか否かは寄付総額と税率との兼ね合い次第ですが、少なくともクラファンの手数料は節約できる。
通常の寄付は季節に関係なくポロポロと少しずつ集まるかもしれず、いちいち特別なリターンは要らないと(個人的には)思っています。
何か具体的な目的/計画があって、まとまった資金が必要な時だけ、
①趣旨・目的と主催者(ノーザンレイク代表)を明示して
②具体的な目標額と適切な(節度ある)リターンを設定し
③期間限定で「何月何日から某月某日まで、〇〇ドネーションを開催します」
という感じでやってみてはどうでしょう?
他の引退馬牧場さんもさりげなく注目しておられると思います。
ノーザンレイクさんのチャレンジを、全国の養老牧場に広げて行くことができれば!
こんばんは
大変だと思いますが、芦毛ちゃんともう1頭の馬ちゃんをよろしくお願いします。
私も、コメントした方と同じで、毛をブラッシングして抜けた毛を何かに使えたらなと思います。
お守りみたいな感じで売るのはどうですか?
葦毛ちゃんのことを知るころができて嬉しいです!
情報発信、いつも感謝しております。
牧場ができた経緯も、ほぉぉおおお・・・・と、言葉にできない色々な感情が沸き上がったり、お馬さんもそうですが、お世話をする人達はどうしているんだろう?
といった心配やら色々あり・・・
バースデードネーションいいなと思いました。
他の方が仰っているような、ブラッシングで取れた毛が入ってるキーホルダーだったり・・・この子達が居るんだと、身近に感じれたらなぁなんてことを思ったり。
応援してます!
読ませていただきました。
他の方からも似たような意見は出ているので私からも。
やはり、クラウドファンディングよりも季節に応じたドネーションを企画したほうが集まるかもしれません。
昨今、競馬のみならず引退馬への関心も強まっていますし、なにかしら特典をつけて募集する方法が良いかと。
ナイスネイチャのバースデードネーションは毎年すごい金額が集まっていますし、まずは厩舎のリフォームと放牧地の整備の資金ということで始めてどれくらいあれば足りるという予算案も提示していただいたほうがより親身に向き合ってくれる方が増えるのではないかと思います。
ただ、あまり特典を豪華にするとそれ目当ての方々が寄ってくるので、あくまでも感謝状や見学などに留めたほうがいいかなと。
長くなりましたが、私も機会があればご協力致しますので、より快適に馬たちがすごせるように応援しております。
川越さん、佐々木さん、お体には十分お気を付けください。