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期間限定助っ人S君との再会に、メトも思わず肩乗り!


 

北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。

そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、

馬ときどき猫な日々を綴ります。

 


私ごとで恐縮だが、7月あたりから現在まで、タイキシャトルをはじめそれ以外にもインタビューをされたり、自らが取材して執筆する機会が結構あった。このLoveuma.はじめ、netkeiba.comではシャトルやゼンノロブロイの追悼コラム、石神深一騎手や大竹正博調教師へのインタビューなどをこなした。Number Webでは島田明宏さんから取材を受け、シャトルやこの牧場、私自身のことについて記事にしていただいた。


netkeiba.comで執筆したゼンノロブロイについては、これまで表に出ていなかったことにも少し触れているので、興味のある方はお読みいただければと思う。


パソコンの前に座ってダイアリーの推敲を邪魔しているメトと、

生協宅配の注文用紙への書き込みを邪魔するチビ


そんな中、一昨年の牧場開場時に約2か月の期間限定で手伝ってくれた助っ人S君(川越の親族)が、彼女と一緒に来訪してくれた。川越や私からすると、厩舎はオンボロだし、ガラクタだらけの小屋や撤去したいD型倉庫などがまだ存在しており、この2年間さほど進歩してないように感じていた。だがS君からすると、牧場の様子も随分変わって良くなったと感じたそうだ。2か月一緒に過ごした住居に、当時なかったキッチンが設置されたことにも感動していた。


S君のおかげで、ボーボーの草や視界をさえぎる木や枝の処理が進み、壊れかけた馬房の裏戸も新しくなった。最初の2か月、彼がいたからこそ今のノーザンレイクがあると言っても過言ではない。


草刈り前の敷地内の直線道路


現在の敷地内の直線道路


そしてそのS君は、メトの第一発見者でもある。今回改めてメト発見の状況を尋ねた。


「草刈りをしていたら、草の中からニャアと鳴き声がして猫が出てきた」

とS君。私たちの住居の隣にある小屋でS君が発見したと記憶していたが、どうやら思い違いだったようだ。


当時はまだ名前がなくてネコと呼んでおり、大工仕事をするS君のそばによく来ては作業を眺めたり、膝の上にチョコンと座ったりしていた。


助っ人時代のS君とメト


S君が去り、ネコはメトという名前がついて、家の中にも出入りするようになった。


S君はノーザンレイクのtwitterをチェックしてくれていたようで、有名になったメトや新入りのチビについても知っていた。


第一発見者とおよそ2年振りに対面したメトは、覚えていたのかは定かではないが、放牧中の女子チームを見にS君と彼女が外に出ると、後を追いかけて外に出た。少しして様子を見に行くと、柵沿いにキリシマノホシや芦毛ちゃんが寄って来ており、S君の足元にはメトがいた。馬は記憶力が良いと言われているが、開場当初から一緒だった2頭はS君のことを覚えていたのかもしれない。


S君を覚えているのか、この2頭(左・キリシマノホシ、右・芦毛ちゃん)が近くに寄ってきた


その後、タイキシャトルの祭壇に手を合わせ、メイショウドトウとも対面した。


実はS君、助っ人時代は全く馬や競馬には興味はなかったのに、ウマ娘にハマり、いつの間にか競馬や馬にも関心を持った。東京競馬場にシャトルの献花にも訪れたという。


S君がウマ娘のモチーフになっているドトウの可愛さに感動していると、メトが肩に飛び乗った。久しぶりの触れ合いが嬉しかったのか、メトはしがみついて必死におりまいとしていたのが微笑ましかった。



ドトウとのひとときを楽しんでいるS君の肩にメトが飛び乗った


S君の北海道滞在時間が短かったので叶わなかったが、今度来る時には牧場の草刈りを手伝いたいとも言ってくれた。


S君と久しぶりに会って、期待と不安で一杯だった開場当時の気持ちが蘇ってきた。馬や猫たちとともに何とか過ごせていることに感謝し、会場当時の初心を忘れずにこれからも歩んでいきたい。


(つづく)

 

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あわせて読みたい



 

協力:ノーザンレイク・認定NPO法人 引退馬協会

文:佐々木 祥恵

編集:平林 健一

著作:Creem Pan

 


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٨٦ تعليق


الضيف
٠٤ أكتوبر ٢٠٢٢

人間の為に頑張ってくれた馬が健やかに馬生を送られるために、馬に関係する

仕事をしていない素人にもできることがあればぜひ教えて下さい。

色々な考えがあると思いますが、寄付についても施しではなくて応援したい気持ち

の現れであったり、馬に還元されているという自分自身の喜びになると思います。

いつも遠くから応援しています


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HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
٠٤ أكتوبر ٢٠٢٢
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まずは「自分の馬」を持ってみてはどうでしょう?

現役の競走馬ではなく、レースを引退した馬たちの中からこれぞと思う子を選んで。

認定NPO法人引退馬協会では協会所有馬のフォスターペアレントになることができますし、その他にも引退馬の里親/一口馬主的な支援の仕組みを取り入れている養老牧場や組織がいくつもあります。(責任者の顔が見え、収支報告の透明性が高いところがおすすめ)

実際に馬の所有者になるわけではないけれど、「愛馬」を持つ楽しさに変わりはありません。支援の対象が具体的に定まることで、ポジティヴな手応えというか「やりがい」を実感できるようになるのでは?

私の場合はそうでした。ご参考までに。😊

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留守 次郎
٠٣ أكتوبر ٢٠٢٢

牧場の様子を頻繁にあげてくれて本当にありがたいです。

日々癒やされています。

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HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
٠٤ أكتوبر ٢٠٢٢
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こういう癒しの場が自宅周辺に二つか三つぐらいあればいいと思いませんか?

うちの近所にも、15分ほどクルマで走るといきなり広大な田畑が出現する場所があり、でも実際に作物が植えられているのはほんの一部だけ。

ここを牧場と採草地にしたら少なくとも30頭ぐらいの馬を置いとけるのにな~ 👀と、横目で見ながら通り過ぎるもどかしさ。

自治体の町づくり推進課に提案してみようっと!

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不知火
不知火
٠٣ أكتوبر ٢٠٢٢

SNSで盛んに情報を発信されてて大変だろなと思いつつ、いつも日常の一コマを楽しみに見ております。

シャトじいじは旅にでてしまいましたが、ドトウやキリシマノホシ女子チーム、メトチビ猫チームと賑やかな仲間たちのこれからを今後とも楽しみにしてます。これからも無理なく楽しくご自愛しつつ、お仕事頑張ってください。

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HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
٠٤ أكتوبر ٢٠٢٢
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>「無理なく楽しくご自愛しつつ」

仕事を続ける秘訣はこれに尽きますね。座右の銘にさせていただきます。


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のぶゆき
٠٣ أكتوبر ٢٠٢٢

いつもTwitterで拝見させていただいてます。

引退した競走馬がゆっくり過ごすことができる居場所があることは幸せなことだと思います。

本当にありがとうございます。

私も微力ながらお手伝いさせていただきたいです。

全ての競走馬がそのような居場所に出会うことは厳しいとは思いますが、1頭でも多くの引退馬が幸せな余生を過ごせるようにお祈りしています。

これから寒くなりますが、関係者の皆さまもどうかとお身体をご自愛ください。

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HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
٠٤ أكتوبر ٢٠٢٢
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「1頭でも多く」。それでいいんです。

目の前の一頭を支援しなければ、次の一頭にはつながりません。

引退馬の居場所、幸せな余生を確保するために、それぞれの人が今できることを一つずつ積み重ねていけばいいと思います。

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AZ-Kiss ♡
٠٣ أكتوبر ٢٠٢٢

ウマ娘から引退馬に興味を持った自分にとっては競馬ファンへのちょっとした引け目もあって、Sさんのようなエピソードはとても勇気を頂けたエピソードです。

タイキシャトルはウマ娘で最初に来てくれた星3のキャラ、そしてメイショウドトウは推しのマチカネフクキタルとのコンビで描かれるケースが多く、その二頭がほぼ毎日動画で見れる事は幸せでさえありました。

タイキの逝去はあまりに元気な姿を見ていたのもあり油断もあって急な話でショックで、でもだからこそ自分の中の「好き」が見えたようにも思います。

ドトウさんはまだ元気だし、他のお馬さん達も皆表情豊かで推すのに十分だとも感じてます。

これからも情報を流して頂ければ幸いです。

何が出来るか分かりませんが、きっと興味を持ち続ける事は支援にも繋がっていると信じて応援していきたいです。


إعجاب
HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
٠٤ أكتوبر ٢٠٢٢
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>きっと興味を持ち続けることは支援にも繋がっている

そのとおりだと思います。

ベテランの競馬ファンでさえ忘れてしまいそうな渋い馬たちのことが、今も生き生きと語られているのはウマ娘さんたちのおかげですよ。引け目なんて感じちゃダメです!


إعجاب
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