8月22日

メトが大好きなネコパンチ❣🐴今は追わせる立場のメトが1枚上手...❓🤔🐈

北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。

そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、

馬ときどき猫な日々を綴ります。

安定した牧場運営を目指して、現在グッズ開発に余念がない。

ハンドメイドで量産できないため、今のところ見学者にしか販売していない馬の尻尾の毛を使ったストラップは大人気で、入荷するたびに完売となる。尻尾の毛はノーザンレイク所有のネコパンチとキリシマノホシのものを混ぜて使用している。（基本的に手入れ時に抜けた毛を使用）

大人気の馬の尻尾の毛を使用したストラップ

同じくハンドメイドのサコッシュもよく売れている。馬柄の生地を探してくれて、ノーザンレイクのタグもついている。

おしゃれなサコッシュ

ハンドメイドのトートバッグは入荷数が少ないが、こちらも初回入荷分は完売した。これら3種類の商品は山形県在住の作家さんの作品だ。引退馬支援のためにと、また新しいグッズを作ってくれている。

使いやすく可愛いトートバッグ

ハンドメイドとは別にネコパンチやメトのグッズも開発中なのだが、製作するにあたり、パンチの性格をグッズ作りに反映できればと少し掘り下げてみた。

ネコパンチの現役時代はかなりヤンチャだったが、去勢をされ誘導馬や乗馬を経てノーザンレイクに来てからは、じゃれて噛むくらいでネコパンチならぬネコキックを繰り出す場面に遭遇したことはない。川越曰くパンチは「大人しく頭が良い」とのこと。ただ私は川越の「大人しい」は鵜呑みにはしていない。川越が長年厩務員として勤めた藤沢和雄厩舎には、能力や素質の高い馬が揃っていた。能力がある馬は、概してパワーもあるし、全休日（競馬開催日の翌日、飼い葉などを与える当番以外は休みで馬は基本的に舎飼）の翌日はそれこそ猛獣のようだったという。そのような馬たちの世話をしていた人の言う藤沢厩舎基準の「大人しい」は、私など素人に近い人間にとっては「うるさい」馬の部類に入ると思っているからだ。ネコパンチは川越が曵いたり世話をする分には聞き分けが良く、馬房内に吊るしたヘイバッグに入った乾草を食べながらリラックスして川越にブラッシングをされている。

川越に曳かれて放牧地へ

牧草を食べながらお手入れ中

その一方で人をよく観察していて、オヤツをもらうためにいかにして人の気を引くかを常に考え実践している。顔を前後に動かして馬柵棒を高速でペロペロなめてこちらの気を引き、オヤツにありついていることもしばしばだ。超のつく食いしん坊で、好き嫌いなく何でも食べる。飼い葉が用意する音が聞こえると、ブフフフフと1番うるさい。

馬たちは皆メトには優しいが、ネコパンチもウチに来た当初からそうだった。メトが馬房の前や近くを通ると鼻を近づけようと首を伸ばすし、川越や私がメトを抱っこして顔に近づけるとメト吸いをする。首を伸ばすネコパンチの前を、メトはしれっと素通りしたり、わざとなのか手ならぬ鼻先の届かない位置で寝そべったり毛づくろいをしたりしている。ネコパンチはメトにちょっかいを出したり仲良くしたいようだが、今のところメトが一枚上手ではないかと私は感じている。この先、パンチとメトの関係に変化が生じるのかも楽しみの1つだ。

メト吸い中パンチ