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肌で感じた、馬の背中と中東の風 by スオミアッキ





「withuma.」vol.10 スオミアッキさん




Profile

ハンドルネーム:スオミアッキ

年齢:26歳

居住地:九州


Twitter:@suomiaaki

 

第10回は、九州にお住まいの、スオミアッキさん、フリーランスの男性の方です! いったいどのような「withuma.」を送っていらっしゃるのでしょうか?

 


スオミアッキさんの「withuma.」



子供の時、祖父に連れられ初めて馬に触れました。

サラブレッドではなく、アングロアラブというアラブ系の馬です。

当時5,6歳ぐらいだったので明確には覚えていないのですが、大きいと感じたのは覚えています。


そしてオーナーさんの背中にしがみつき、ギャロップしていただいたのも覚えています。

日本じゃ考えられないかもしれませんが、プロテクターもヘルメットもせずに馬の上で風を感じた経験が、僕としては、馬への魅力や愛着を感じやすくなったきっかけの1つだったかもしれません。

その後、友人に誘われて始めて競馬に行ったのが、2017年の宝塚記念でした。

競馬を生で観戦するまでは、「ギャンブル」という認識しか持っていなかったのですが、いざ競馬場で観戦した際に、人馬が必死にゴール板を目指す姿がとてもカッコ良く写り、競馬を追いかけるようになりました。


そのタイミングで出会ったウマ娘の影響もあり、そのままの勢いで生産牧場に飛び込みました。

 

初めて馬とふれあったのが、遠いアラブの地とは、とても新鮮に感じます!


私も、初めて外乗させていただいた時の爽快感が忘れられません!

日本では難しいかもしれませんが、機会があれば、防具無しで乗ってみたいと思います!

 

スオミアッキさんの「Loveuma.」



好きな馬は、ヒシアマゾンです。私の中では、彼女は歴代最強の牝馬です。


当時は、まだまだ牡馬と牝馬の間に大きな差があったと言われていた時期であり、私個人としても、当時の馬場は牝馬の強みである、切れ味を活かしづらい馬場であったと考えています。

その中で、ナリタブライアンに肉薄した有馬記念、ジャパンカップでの2着など、もし彼女が牝馬クラシックを走れていれば..などなど、いろいろな事を考えてしまいます。

馬に関連するお気に入りの場所は、放牧地と馬房です。

放牧地では、馬と一緒に遊べますし、馬房では自分の部屋ならではの表情を見せてくれるので、この2箇所をセットで、馬とふれあうのが好きです。

私が感じる馬の魅力は、馬にも、人間と同じように理性はありますが、それでも人間に比べて感情をまっすぐ表現してくれるところです。

他の牝馬に接していたら、"やきもち"を焼く子もいれば、俺の方が偉いんだぞと、手綱を引っ張り返す牡馬がいたりと、馬と人間は違う種族のはずなのに、人間と同じ、時にはそれ以上にコミュニケーションを取れるのが魅力だと感じます。

馬について知りたいことは無限にあります。

一生かけても全てを理解できないんだろうなと思いますね。

これを知りたい!と絞るよりは、接しているうちに自然と学べたらいいなと思っています。

 

ものすごい"ヒシアマゾン愛"を感じます!

語ろうと思えば、いくらでもお話しいただけそうです!


生産牧場で働いておられた方ならではの視点ですね!

私も、馬の感受性には、本当に無限の魅力を感じます!

 

引退馬問題について



私が行っている引退馬支援としては、大きく2つあります。


引退馬を学ぶきっかけの1つになってほしい思いで、引退馬支援写真集を作りました。

いきなり引退馬支援の世界に入るのはハードルが高いのではないかなと思い、乗馬、功労馬など、さまざまなスタイルで生活している引退馬の写真をご覧いただき、そこからご自身で、”引退馬”について考えていただくきっかけになればいいなと思い、制作に至りました。


もう1つは、馬産地観光の推進です。

旅行会社のビッグホリデーさんのスポンサーを受け、馬産地観光をテーマとした旅行商品を販売しております。

今までハードルの高かった、馬産地観光のハードルを下げるとともに、お客様に、観光プランの提案と、マナーを事前にご確認いただくことにより、昨今問題になっている観光客のマナー違反の減少を目指しております。


旅行を通じ、馬の一生について知ってもらう(引退馬支援)、牧場の大変さを知っていただく(マナー向上)、馬に携わる仕事に魅力を感じてもらう(馬産地への移住増&後継者不足の解消)、これらを目的としております。


この活動は、一見、引退馬支援に何も関係ないように見えるかもしれません。

しかし、馬に携わる人が増えるのはもちろんですが、馬に関するさまざまな産業を、旅行を通じて知っていただくことにより、馬産業の市場規模を少しでも大きくし、引退馬が活躍できる場を広げることができれば、引退後に行き場のない馬を減らせるのではないかと考えております。



私は、引退馬支援に不正解はあるけど、正解はないと考えています。

引退馬支援を主催する団体、支援者の両方が、「これが正解だ!!」と突き進むのではなく、馬のために最善なのかということを常に考え、支援内容を常にアップデートすることが大切だと思います。


昨今では、様々な形態の引退馬支援があります。

ウマ娘の影響で、業界に新しいファンがたくさん入って来ましたが、多くの方は競馬、引退馬のことを知らないビギナーの方ばかりです。


一部の団体が、「ウマ娘ファンの皆さんに聞いてほしい、届いてほしい、支援してほしい」とツイートするのを見た時に、「この訴求方法は正しいのか」と考えさせられることがありました。

確かに、一時的に支援は集まるかもしれませんが、さらに先の未来を考えた時に、引退馬支援というものを将来に残すことができるのか。

また、引退馬支援という大義名分を、新規のファンに押し付ける形にならないのか。


そのような考えもあり、前述の、「馬産地を観光し馬について自ら知っていただくツアー」や、「引退馬の今の姿を届ける写真集」制作に至りました。

 

引退隊馬支援への取り組み方が、馬産地の現場を知る方ならではだと感じました!

毎年観光シーズンに入ると、馬産地の観光マナーに関しては議論が巻き起こりますよね。

馬産地を盛り上げつつも、現場に配慮された活動には、深く感銘を受けました!

引退馬支援に関しては、確かに正解を押し付けるものではないと同感します。

現状を知っていただくためのお手伝いをし、ご自身で何ができるのかを考えていただくことが良いと感じました!

 

 

今回は、競馬とウマ娘をきっかけに生産牧場へ飛び込み、今では馬産地の振興と、引退馬支援にも精力的に取り組まれている、スオミアッキさんの「withuma.」を伺いました!

毎週定期更新してまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!


 

あなたの「withuma.」を記事にしてみませんか?


リモート取材は一切なし!

アンケートにお答えいただくだけ!


皆さまからのご応募をお待ちしております!!


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協力:スオミアッキさん 取材・文:片川 晴喜 編集:平本 淳也 著作:Creem Pan

 


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1 комментарий


HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
04 авг. 2022 г.

ヘルメットなし。ゴーグルなし。プロテクターなし。風を感じるにはこれに限ります。馬上丸腰で九十九里浜の海岸を暴走した青春が懐かしい。(追記:決して真似しないでください!)


 お年(26歳)を見ると、スオミアッキさんのご誕生とちょうど入れ替わりくらいにリアルのヒシアマゾンが引退したのかな? 私は競馬歴が浅いため、昔の名馬は映像でしか見たことがないのですが、ヒシアマゾンのDVDはお気に入りでした。同種のビデオやDVDの中では編集に工夫があったと思います。

 見終わるとなぜかすごくハッピーな気分になるので、何このハピネス?と思ってハタと気づいたのがエンディング。ヒシアマゾンが故郷ケンタッキーのテイラーメイドファームに帰って、尾を高く上げながら楽しげに駆け回るシーンで終わるんです。

 最強の「女傑」が仔馬時代に戻ったかように伸び伸びと振る舞う姿を見て、願わくば全ての馬に帰るところがあってほしいと強く思いました。

 馬産地観光には大いに期待しています。馬は好きだけどよく知らない、もっと知りたいというビギナーのために、「ひだかうまキッズ探検隊」の大人版のようなツアーを企画していただけたら最高!

 うまキッズ探検隊は厳密には観光ではなく、新ひだか町の子供たちに軽種馬生産や馬文化への理解を深めてもらうための体験学習ツアーです。参加者は、乗馬クラブや馬の研究施設の他、地元の生産/育成牧場を訪問して競走馬の飼付けから種付けまで易しい知識を教わりながら、グルーミングや飼い葉作りのお手伝いもします。牧場によっては、おとなしい種牡馬(タニノフランケルなど)のお鼻を撫でさせてもらえるし、おとなしくはないが可愛らしく猫をかぶった種牡馬(ゴールドシップなど)と記念撮影をすることもできます。

 オトナ探検隊の最終目的地は、もちろん引退馬牧場にしてくださいね。

 競走馬の命は登録抹消をもって突然終わるのが「当たり前」なのではなく、その先にまだまだ続く物語があるということ。物語をハッピーエンドにするのは私であり、あなたであるということ。そんな気づきをツアーの収穫として気持ちよく解散したいものです。😊

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